4種類+1の未来形
以前に、未来形は「近未来形」と「遠未来形」に分けられることを紹介しました。ベンバ語ではその2つに加えて「近未来進行形」と「遠未来進行形」も存在します。
また、現在形である "lee" 時制も未来を示す際に使われる場合があります。
例として、「走る = butuka」を各表現で表現すると以下のようになります。
- Nalabutuka. ("ala" 時制: 近未来形)
- Nkabutuka. ("ka" 時制: 遠未来形)
- Nakulabutuka. ("akula" 時制: 近未来進行形)
- Nkalabutuka. ("kala" 時制: 遠未来進行形)
- Ndeebutuka. ("lee" 時制: 現在形)
"ala" 時制と "ka" 時制の復習も含め、それぞれの時制について説明をしていきます。
"ala" 時制 ⇒ 近い未来
"ala" 時制は近い未来を表す時制です。一般的には発言をした当日中の未来を表します。
よって「Nalabutuka.」を英語に訳すと、「I will run (today).」という意味になります。
以前に紹介した通り、別れの挨拶である「Twalamonana. (We will meet.)」も "ala" 時制なので当日中の再会が予想される場合に使う形となります。
"ka" 時制 ⇒ 遠い未来
"ka" 時制は遠い未来を表します。翌日またはそれ以降の未来を表します。そのため、「Nkabutuka.」は「I will run (tomorrow or later).」となります。
別れの挨拶であれば、再会が明日以降(またはいつか分からない)になりそうであれば「Tukamonana.」となります。
"akula" 時制 ⇒ 近未来の進行動作
"akula" は近い未来の進行動作を表す時制で、英語でいうところの「will being」を表現します。"ala" 時制と同じく当日中が予想される場合に使われます。「Nakulabutuka.」は「I will be running (today).」と訳すことができます。
日本語訳であれば「Nalabutuka. ("ala" 時制) = 私は走るでしょう」に対して「Nakulabutuka. ("akula" 時制) = 私は走っているでしょう。」といったところでしょうか。
"kala" 時制 ⇒ 遠未来の進行動作
"kala" は遠い未来の進行動作を表す時制です。"ka" 時制と同様、明日かそれ以降が予想される場合に使われます。もう予想が付くかと思いますが、「Nkalabutuka.」は「I will be running (tomorrow or later).」となります。
"lee" 時制 ⇒ 直後の未来
イギリス英語において、進行形表現である「am doing」は未来表現としても使われます。
それと同様に、現在(兼現在進行形)である "lee" 時制でも未来の動作を示すことができます。
時間軸としては、"ala" が「今から数分~数時間後(今日中)」くらいだとすると、"lee" は「今から直ぐに」といったような直後の未来であるというニュアンスを持っています。
まとめ
未来を示す時制をまとめると以下のようになります。
- "ala" 時制 ... 本日中の未来
- "ka" 時制 ... 明日以降の未来
- "akula" 時制 ... 本日中の未来の進行表現
- "kala" 時制 ... 明日以降の未来の進行表現
- "lee" 時制 ... 直後の未来, 現在の動作
表現例
- Nshikalemba ibuuku. = I will not write a book (tomorrow or later).
- Tamwalasambilila lelo. = You will not learn today.
- Mwakulaseka. = You will be laughing (today).
- Bakalacinja. = They will be changing (tomorrow or later).
単語まとめ
- 名詞
- ibuuku (amabuuku) = book
- 動詞
- -butuka = run
- -lemba = write
- -sambilila = learn
- -seka = laugh
- -cinja = change
- その他
- lelo = today