2018年3月5日月曜日

文字と発音

今回は、ベンバ語の文字と発音について学習します。

ベンバ語で使われる文字

ベンバ語は独自の文字を持たない言語です。
そのため、文章にする際には英語のアルファベットを利用します。

発音の基本

日本人にとっては有難いことに、ベンバ語の発音はいわゆる「ローマ字読み」と概ね一致します。例えば「Kalulu (うさぎ) ⇒ カルル」「Isabi (魚) ⇒ イサビ」といった形で、子音と母音の組み合わせで一音ずつ発音が行われます。

子音によっては「Icalo (国) ⇒ イチャロ」のように読みが異なるものもありますが、直ぐに慣れるので苦労することはないはずです。

ベンバ語の母音

ベンバ語の母音は日本語と同じく a i u e o で、発音は ア イ ウ エ オ です。
英語のように「a = エィ」「o = オゥ」などと発音する必要はなく、ローマ字読みそのままの ア イ ウ エ オ です。

また、長音(アー, イー, ウー, エー, オー)は同じ母音を連ねることで表されます。
例えば「abaana (子供たち) = アバーナ」「icooni (鳥) = イチョーニ」です。

しかしながら、母音を重ねずに「abana」「iconi」と省略して書かれることも多く、音を伸ばすか伸ばさないか判断が難しい場合もあります。明確なルールがないのか辞書によっても異なることがあるくらいなので、あまり神経質にならないことをお勧めします。

とはいえ、このブログでは可能な限り発音に沿った綴りを心がけていきます。

ベンバ語の子音

ベンバ語の子音は b c d f g j k l m n ng' p s sh t w y です。
h, q, r, v, x, z は使われません(外来語や地名では登場することがあります)。

それぞれ母音と合わせると↓のような発音になります。
ローマ字読みと異なる部分は赤色にしています。

a(ア) i(イ) u(ウ) e(エ) o(オ)
ba(バ)bi(ビ)bu(ブ)be(ベ)bo(ボ)
ca(チャ) ci() cu(チュ)ce(チェ) co(チョ)
da(ダ)di(ディ)du(デュ)de(デ)do(ド)
fa(ファ)fi(フィ)fu(フ)fe(フェ)fo(フォ)
ga(ガ)gi(ギ)gu(グ)ge(ゲ)go(ゴ)
ng'a() ng'i() ng'u() ng'e() ng'o()
ja(ジャ)ji(ジ)ju(ジュ)je(ジェ)jo(ジョ)
ka(カ) ki(キ) ku(ク) ke(ケ) ko(コ)
la(ラ) li(リ) lu(ル) le(レ) lo(ロ)
ma(マ) mi(ミ) mu(ム) me(メ) mo(モ)
na(ナ) ni(ニ) nu(ヌ) ne(ネ) no(ノ)
pa(パ)pi(ピ)pu(プ)pe(ペ)po(ポ)
sa(サ) si(シ) su(ス) se(セ) so(ソ)
sha(シャ) shi(シ) shu(シュ) she(シェ) sho(ショ)
ta(タ) ti(ティ) tu(トゥ) te(テ) to(ト)
wa(ワ) wi(ウィ) wu(ウ) we(ウェ) wo(ウォ)
ya(ヤ) yi(ユィ) yu(ユ) ye(ユェ) yo(ヨ)

ng' は ŋ と表記されることもあり、g を鼻に掛かるように喉の奥で行う発音 (鼻濁音) です 。小さく n を付けて "ゴ" のように発音すると自然と鼻濁音になります。

y や w との組み合わせ

各子音に y や w を組み合わせた発音もベンバ語では頻繁に利用されます。
例えば「fwa(フヮ)」「nya(ニャ)」「mwi(ムウィ)」「kwa(クヮ)」「dye(デェ)」等で、日本での拗音にあたるものです。

発音としては、y との組み合わせに関してはローマ字読みと同じです。例えば子音が b であれば「bya(ビャ), byi(ビィ), byu(ビュ), bye(ビェ), byo(ビョ)」です。

w との組み合わせに関しては子音の u 行に「wa(ワ), wi(ウィ), wu(ウ), we(ウェ), wo(ウォ)」を連続して発音します。例えば b であれば「bwa(ブヮ), bwi(ブウィ), bwu(ブゥ), bwe(ブウェ), bwo(ブウォ)」となります。

単語・表現まとめ

  • kalulu = rabbit
  • isabi = fish
  • icalo = country, world
  • abaana = children
  • icooni = bird