ベンバ語で使われる文字
ベンバ語は独自の文字を持たない言語です。そのため、文章にする際には英語のアルファベットを利用します。
発音の基本
日本人にとっては有難いことに、ベンバ語の発音はいわゆる「ローマ字読み」と概ね一致します。例えば「Kalulu (うさぎ) ⇒ カルル」「Isabi (魚) ⇒ イサビ」といった形で、子音と母音の組み合わせで一音ずつ発音が行われます。子音によっては「Icalo (国) ⇒ イチャロ」のように読みが異なるものもありますが、直ぐに慣れるので苦労することはないはずです。
ベンバ語の母音
ベンバ語の母音は日本語と同じく a i u e o で、発音は ア イ ウ エ オ です。
英語のように「a = エィ」「o = オゥ」などと発音する必要はなく、ローマ字読みそのままの ア イ ウ エ オ です。
また、長音(アー, イー, ウー, エー, オー)は同じ母音を連ねることで表されます。
例えば「abaana (子供たち) = アバーナ」「icooni (鳥) = イチョーニ」です。
しかしながら、母音を重ねずに「abana」「iconi」と省略して書かれることも多く、音を伸ばすか伸ばさないか判断が難しい場合もあります。明確なルールがないのか辞書によっても異なることがあるくらいなので、あまり神経質にならないことをお勧めします。
とはいえ、このブログでは可能な限り発音に沿った綴りを心がけていきます。
ベンバ語の子音
ベンバ語の子音は b c d f g j k l m n ng' p s sh t w y です。
h, q, r, v, x, z は使われません(外来語や地名では登場することがあります)。
それぞれ母音と合わせると↓のような発音になります。
ローマ字読みと異なる部分は赤色にしています。
それぞれ母音と合わせると↓のような発音になります。
ローマ字読みと異なる部分は赤色にしています。
a(ア) | i(イ) | u(ウ) | e(エ) | o(オ) |
ba(バ) | bi(ビ) | bu(ブ) | be(ベ) | bo(ボ) |
ca(チャ) | ci(チ) | cu(チュ) | ce(チェ) | co(チョ) |
da(ダ) | di(ディ) | du(デュ) | de(デ) | do(ド) |
fa(ファ) | fi(フィ) | fu(フ) | fe(フェ) | fo(フォ) |
ga(ガ) | gi(ギ) | gu(グ) | ge(ゲ) | go(ゴ) |
ng'a(ンガ) | ng'i(ンギ) | ng'u(ング) | ng'e(ンゲ) | ng'o(ンゴ) |
ja(ジャ) | ji(ジ) | ju(ジュ) | je(ジェ) | jo(ジョ) |
ka(カ) | ki(キ) | ku(ク) | ke(ケ) | ko(コ) |
la(ラ) | li(リ) | lu(ル) | le(レ) | lo(ロ) |
ma(マ) | mi(ミ) | mu(ム) | me(メ) | mo(モ) |
na(ナ) | ni(ニ) | nu(ヌ) | ne(ネ) | no(ノ) |
pa(パ) | pi(ピ) | pu(プ) | pe(ペ) | po(ポ) |
sa(サ) | si(シ) | su(ス) | se(セ) | so(ソ) |
sha(シャ) | shi(シ) | shu(シュ) | she(シェ) | sho(ショ) |
ta(タ) | ti(ティ) | tu(トゥ) | te(テ) | to(ト) |
wa(ワ) | wi(ウィ) | wu(ウ) | we(ウェ) | wo(ウォ) |
ya(ヤ) | yi(ユィ) | yu(ユ) | ye(ユェ) | yo(ヨ) |
ng' は ŋ と表記されることもあり、g を鼻に掛かるように喉の奥で行う発音 (鼻濁音) です 。小さく n を付けて "ンゴ" のように発音すると自然と鼻濁音になります。
y や w との組み合わせ
各子音に y や w を組み合わせた発音もベンバ語では頻繁に利用されます。
例えば「fwa(フヮ)」「nya(ニャ)」「mwi(ムウィ)」「kwa(クヮ)」「dye(デェ)」等で、日本での拗音にあたるものです。
発音としては、y との組み合わせに関してはローマ字読みと同じです。例えば子音が b であれば「bya(ビャ), byi(ビィ), byu(ビュ), bye(ビェ), byo(ビョ)」です。
w との組み合わせに関しては子音の u 行に「wa(ワ), wi(ウィ), wu(ウ), we(ウェ), wo(ウォ)」を連続して発音します。例えば b であれば「bwa(ブヮ), bwi(ブウィ), bwu(ブゥ), bwe(ブウェ), bwo(ブウォ)」となります。
発音としては、y との組み合わせに関してはローマ字読みと同じです。例えば子音が b であれば「bya(ビャ), byi(ビィ), byu(ビュ), bye(ビェ), byo(ビョ)」です。
w との組み合わせに関しては子音の u 行に「wa(ワ), wi(ウィ), wu(ウ), we(ウェ), wo(ウォ)」を連続して発音します。例えば b であれば「bwa(ブヮ), bwi(ブウィ), bwu(ブゥ), bwe(ブウェ), bwo(ブウォ)」となります。
単語・表現まとめ
- kalulu = rabbit
- isabi = fish
- icalo = country, world
- abaana = children
- icooni = bird